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2009年1月

「時生(トキオ)」 著:東野圭吾

時生 時生

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お奨め度:★★★★★

チャラチャラといい加減で、ヒネて、周りに反発して生きている若者・宮本拓実の前に、

「トキオ」という不思議な少年が現れ、拓実につきまとう。

そして、2人で、謎を残して行方不明になった拓実の恋人・千鶴を追う事になり、

いろいろなハプニングに見舞われる。

初め、反発していた拓実は、次第に「トキオ」に友情を抱くようになり、拓実の

ヒネた性格も変わっていく・・・。

「トキオ」は、一体、どこから来たのか?誰なのか?

ストーリーが、しっかり組み立てられていて、非現実的な話なんだけど、

違和感なく読める。「トキオ」のキャラクターも、一生懸命で、とても可愛い。

物語のオチも、よく考えられていて、とても面白かった。

さすが、東野圭吾さん。

 

 

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「博士の愛した数式」 著:小川洋子

博士の愛した数式 博士の愛した数式

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お奨め度:★★★★★

交通事故の後遺症で、80分しか記憶がもたない元教授と、その元へ、

家政婦に来たシングルマザーの主人公と、その10歳の息子の、

ほのぼのとした交流の物語。

80分しか記憶がもたないという悲しい障害と、数々の難しい数学の話を、

メインに置いているのに、物語全体には、優しい空気が流れていて、

とても感じが良かった。

私は、小中学生の時は、数学が大好きだったけど、高校の受験用の難しい数学

になってから、嫌いになった。

でも、この本を読んでいて、一瞬、また数学がやりたくなった。

随分前に映画化されている。コマーシャルを観た事があるだけだけど、

元教授役に、寺尾聰さんは、ぴったりだと思う。

ちょうど、1月31日、15:10~、フジTVで放送されるらしい。観なくちゃ。 

 

 

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「陽気なギャングが地球を回す」 著:伊坂幸太郎

陽気なギャングが地球を回す 陽気なギャングが地球を回す

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お奨め度:★★★★☆

背表紙より・・・、『嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。

この4人の天才達は、100発100中の銀行強盗だった・・・・はずが、思わぬ誤算が。

せっかくの「売上」を横取りされたのだ。』

もちろん、銀行強盗は犯罪で、許されるものではないけれど、この4人のギャング達は、

愉快でスマートで、応援したくなってしまう。

ストーリーも面白く、テンポの良い文章で、とても読みやすかった。

大沢たかおさん、鈴木京香さん、 佐藤浩市さん、出演で映画化されているらしい。

3人共、好きな俳優さん達なので、今度、観て見ようっと。

 

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「闇の子供たち」 著:梁石日(ヤン・ソギル)

闇の子供たち 闇の子供たち

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お奨め度:★★★★★

貧困に喘ぐタイの村の子供たちが、ほんの少しのお金の為に売られていく。

そして、売られた子供達は、商品として扱われ、家畜以下の扱いを受ける。

バンコクの社会福祉センターで、幼児売買の犠牲になる子供達を、なんとか助けたいと

活動する主人公・恵子と、その仲間達。

その活動の前には、欲にまみれ、非人間化した、政治家・マフィア・警察・軍という

大きな敵が立ちはだかる・・・。

幼児売買、幼児売春、臓器売買。

正直、お奨めしていい小説なのか、悩んだ。読むのは、とても苦しい。

何度か読むのを止めようかと思った。でも、読むべきなんだろうなと、思った。

読むタイミングが難しい。ほんの数ページ読んでも、とても暗い気持ちになる。

数ページづつしか進まなかった。間に別の小説を読んだりして、なんとか読み終えた。

小説そのものは、フィクションだけど、書かれている内容は、おそらく、

現実に起きている事なのだろう。あまりにもひどすぎて、現実感が沸かない。

何を言っても、言い訳、偽善、傲慢になりそうで、これ以上の感想文は書けない。

2008年8月に、映画化されているけど、これを完全に映像化して、公開するのは、

無理だったしょう。きっと、ほとんどの惨いシーンは、カットされているんだろうな。

この先、東南アジアの観光地を訪ねる時、心から楽しむ事が、できなくなりそう・・・。

 

 

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「愛が理由」 著:矢口敦子

愛が理由 愛が理由

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お奨め度:★★★☆☆

高校時代からの親友・美佐子が、自宅で一酸化炭素中毒で死んだ。

主人公・麻子は、その死に疑問を抱く。そんな麻子の前に現れた美少年・泉。

泉は、「心中ゲーム」という年上の女性を翻弄し、心中と見せかけて死に追いやる

ゲームを楽しんでいる奴らがいると言う・・・・。真実は?

ベストセラーになった「償い」が面白かったので、また矢口敦子さんを読んでみた。

再び、ティーンエイジャーの美少年が登場する。なので、「償い」と、なんとなく同じ臭い

がする小説だった。

主人公・麻子は、私と近い年代だけど、私は、どちらかと言えば、年上好みなので、

ティーンエイジャーに恋する感覚が、いまひとつピンと来ない。

結末も、なんとくなく途中でわかってしまい、どんでん返しも期待したけど、

とくにビックリするような、ラストでもなかった。

「償い」より前に読んでいたら、感想も変わったかもしれない。

そんな訳で、可もなく不可もなく、という感想のミステリーだった。

 

 

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「イン・ザ・プール」 著:奥田英朗

イン・ザ・プール イン・ザ・プール

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お奨め度:★★★★★

伊良部総合病院の地下にある神経科には、いろんな患者がやってくる。

そんな患者達の短編集。

その患者達を治療する、かなりおかしな神経科医、「伊良部一郎」と、

セクシーでぶっきらぼうな看護婦「マユミ」。

この伊良部先生とマユミのキャラクターが、とっても良い。

私の中のイメージでは、伊良部先生は、ホンジャマカの石ちゃんで、

マユミは、小池栄子さん。

実は、映画化されていた。配役は、知らない俳優さん達みたい。

どの話も、ぷっと笑えて、気持ちのいい終わり方をしている。

疲れている時に、お奨め。

 

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「変身」 著:東野圭吾

変身 変身

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お奨め度:★★★★★

ごく普通の青年が、ある日、不慮の事故に合った。

そして、彼を救う為に、世界初の脳移植手術が行われた。

手術は成功かと思われたが・・・、彼の脳は、別の人格に乗っ取られ始める。

その人格は、脳のドナーのものなのだろうか?

人格って、やはり脳がコントロールしてるんですよね、きっと。

身体は自分の物でも、脳が人の物だったら・・・・?自分は自分と言えるのだろうか?

うーん・・・、脳移植って、そんなに遠くない将来、実現しそう。

そうしたら、本当にこんな事が起きたりして。

主人公がどうなっていくのか、すごく気になって、一気読み。

さすが、東野圭吾さん、という感じで、面白かった。

 

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「名探偵の呪縛」 著:東野圭吾

名探偵の呪縛 名探偵の呪縛

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お奨め度:★☆☆☆☆

図書館に訪れたはずなのに、いつのまにか別世界へと入り込んでしまった作家。

その世界では、彼はなぜか、「天下一」という名探偵という事になっていた。

そして、そこで起きる事件の解決を試みる。

でも、この世界は、何かがおかしい・・・・。「本格的推理」という概念が存在しない。

東野圭吾さんの作品で、最初に読んだ「容疑者Xの献身」が、あまりにも面白かった

ので、期待しすぎたのかもしれない。

正直、非現実的すぎて、ストーリーに入りこめなかった。

会話も妙に理屈っぽく、ラストシーンも理屈っぽい。

結局、私は、作者が何を表現したかったのか、よくわからなかった。

 

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「悪夢の観覧車」 著:木下半太

悪夢の観覧車 悪夢の観覧車

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お奨め度:★★★★★

キャビンが60機もある観覧車が、爆弾を持った誘拐犯にハイジャックされた。

なぜ、そんな事になったのか・・・。

「悪夢のエレベーター」がとても面白かったので、これも面白いに違いない!

と思って買ったけど、期待を裏切らないでくれた。

テンポの良い会話と、ストーリー、あっという間に読んでしまった。

やはり、ところどころ、ぷっと笑ってしまうコメディな部分と、悲しくてせつない部分の

バランスがとても良い。登場人物も、皆さん、魅力的。

舞台や映画にすればいいのに、と思うけど、観覧車なんて、大道具さんが大変かな。

 

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「西の魔女が死んだ」 著:梨木香歩

西の魔女が死んだ 西の魔女が死んだ

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お奨め度:★★★★★

題名は物騒だけれども、内容は、とても素敵な作品。

登校拒否になってしまった中学生のまいちゃん、初夏のひと月、ママは、

1人でスローライフを送っている自分のママ=おばあちゃんに、まいちゃんを預ける。

おばあちゃんは、イギリス人。

おばあちゃんの元で、まいちゃんは、学校では教わらない、いろんな事を学んでいく。

羨ましい・・・。私は、いつか田舎暮らしをしたいと、夢見ているので、

そのおばあちゃんの元で、いろいろ教わりたかった。

私が、大好きで尊敬してやまない、昨年亡くなった、絵本作家&ガーデナーの、

ターシャ・チューダーさんの世界を、彷彿させてくれる。

先に本を読んでしまうと、それが、映画化されても、がっかりする事が多い。

でもこのお話は、自然たっぷりで、緩やかな生活の情景が、どんな風に映像化されて

いるのか観たくて、DVDを借りて観た。映画もとっても良かった。

ラストシーンは、最高。

 

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「ビタミンF」 著:重松清

ビタミンF ビタミンF

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お奨め度:★★★☆☆

今の言葉で言うならば、「アラフォー世代」で、父であり、夫であり、

難しい年頃になってきた娘や息子との関係、妻との関係、自分の親との関係、

いろいろ大変だなぁ。という男性に焦点をあてた短編が7つ。

私もアラフォー世代ではあるが、女性だし、夫はいるけど、子供はいないので、

なんとなく、わかるような気はするけど、想像の域は、超えられない。

妻の立場で読めば、「何それ、勝手だし、わかってないわ。」っていう場面も有り、

心から共感する事もできず、中途半端な感想しかもてなかった。

全てのお話が、ホっとする形で終わるのが、重松清さんらしい。

 

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「悪夢のエレベーター」 著:木下半太

悪夢のエレベーター 悪夢のエレベーター

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お奨め度:★★★★★

ある男が、緊急停止のエレベーターに、ヤクザ、オカマ、自殺願望の女と一緒に、

閉じ込められた・・・・・。そして、その中で事件が起きる。

劇団の主宰者であり、脚本家・演出家であり、俳優でもある木下半太さんの作品。

2008年の9月に、たけし軍団のダンカンさんの演出で、舞台化もされた。

この本を読んだ時には、その舞台は終わっていた。舞台、本当に見たかった・・・。

作品も、まるで舞台を見ているかのような臨場感があり、面白くて、あっという間に

読んでしまった。物騒な内容なのに、ところどころ、ぷっと笑ってしまう場面もある。

エンターテーメント性の高い作品。お奨め。

 

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「容疑者Xの献身」 著:東野圭吾

容疑者Xの献身 容疑者Xの献身

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お奨め度:★★★★★

モテない男の密かな片思い。その片思いの相手が、しょうもない前夫を、殺してしまう。

愛する人が、殺人犯人として捕まらないように、男は、秘策を練る・・・・。

その事件を追う刑事と、刑事の友人の教授。

この本の結末には、びっくりした。

たいていのミステリーは、読んでる途中で、なんとなく結末が予想できちゃったり

するけど、これは、まるでわからなかった。

東野圭吾さんを読んだのは、この本が最初だったので、即、東野圭吾さんのファンに

なった。

映画にしたら面白いのに・・・・と、思っていたら、読んでた時には、既に撮影中だった。

映画は観れなかったので、機会があったら、DVDを借りて観ようと思う。

モテない男役に、堤真一というのは、無理があるのでは?と思っていたけど、

観た人の話によると、見事にモテない男を演じているらしい。

 

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「ウランバーナの森」 著:奥田英朗

ウランバーナの森 ウランバーナの森

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お奨め度:★★★☆☆

奥田英朗さんのデビュー作。

イギリスで一世を風靡して、今は、ほぼ隠居状態のポップ歌手のジョンが、

愛しい妻と子と共に、軽井沢でひと夏を過ごすのだけど、どうも体調がおかしい・・・。

そして、夏の間だけ開業しているという病院へ通いだす。

暴れん坊で、攻撃的で、思いやりが無くて、人を沢山傷つけて・・・、

ジョンの過去の部分を読んで、不愉快な気分になって、

「奥田英朗さんの本は、好きな話と、好きじゃない話が半々なんだよな~。

これもハズレかな。」と思っていたら、そうでも無かった。まあまあ面白かった。

 

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「夏の庭」 著:湯本香樹実

夏の庭20刷改版 夏の庭20刷改版

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お奨め度:★★★★★

「人が死ぬってどういう事?」 小学6年生のやんちゃ坊主3人が抱いた素朴な疑問。

そこで、自分達のまわりで、1番早く死にそうなおじいさんの観察を始めたところ・・・・。

なぜか、そのおじいさんとの、ほのぼのした交流が始まっていく。

穏やかな光景が浮かび、ほのぼのした、微笑ましくて気持ちいい小説。

映画化・舞台化もされていて、世界10ヶ国以上で刊行され、いろいろ賞も取っている。

200頁ちょっとなので、気楽に読める。

 

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