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2009年5月

「みぞれ」 著:重松清

みぞれ みぞれ

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お奨め度:★★★★☆

重松清さんの本は、時々、むしょ~に読みたくなる時がある。

この本は、重松清さんお得意の、ほんのちょっとだけ心温まる短編11話。

「そういう事ってあるかも?」とか、「そういう人っているよね。」っていう、

日常にありそうな題材で、主人公達は、理不尽だと思ったり、納得いかなかったり、

我慢したりしてるんだけど、

目線を変えれば、やっぱり、幸せなんじゃない?考え方ひとつなんじゃじゃない?

っていう良い後味の残る作品ばかりでした。

私は、夫が妻の誕生日に、奮発してバースディヴィンテージ・ワインを買ったのに、

アノヤロウがやってきて・・・、って話が一番好き。

  

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「聖(さとし)の青春」 著:大崎善生

聖の青春 聖の青春

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お奨め度:★★★★★

幼くして、「ネフローゼ」という重い腎臓病を患い、29歳の若さで亡くなった棋士、

「村山聖(さとし)」の将棋にかけた人生と、彼を支えた家族、師匠、友情の

ノンフィクション作品。

私は将棋には、まったく興味もなく、知識もないが、「羽生善治(よしはる)名人」

という方だけは、さすがに知っている。

「村山聖」は、その「羽生善治名人」のライバルだった方だそうだ。

長くは生きられない事を受け入れ、入退院を繰り返し、

それでも、将棋界で1番になる事を、諦めずにつき進む彼と、

彼の魅力と精神力に惹かれ、サポートしていく周りの心優しい人達。

久し振りに涙した作品だった。

そして、これからも、私は、将棋に興味を持つ事は無いと思うけど、

この本に登場する「羽生善治名人」が、とても人徳がある方なので、

彼のファンになりました。

 

 

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「包帯クラブ」 著:天童荒太

包帯クラブ 包帯クラブ

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お奨め度:★★★★★

主人公、「ワラ」こと笑美子は、ごく普通の高校生。

多くの高校生がそうであるように、家族や友情や恋愛の中で、時々傷つき、

将来を不安に思い、生きてる意味を知りたいと思っていた。

そんな時、とある出会いから、過去の傷を癒す方法を見つける。

皆の傷も、少しでも癒してあげられたら・・・。

そして、仲間達と「包帯クラブ」を結成した。

今年、直木賞を受賞した天童荒太さんの作品を、初めて読んだ。

以前、「永遠の仔」がTVドラマ化された時、偶然、1話目だけ見て、

「なんて、暗い話なんだろう。」と思い、2話目からは、見なかった。

なので、天童荒太さん=暗いお話。という固定観念を持っていた。

でも、ひょんな事から、天童さんご本人と、食事会で同席する事があり、

私が持っていたイメージと、180度違うので、びっくりした。

お茶目で、爽やかで、真面目で、家族思い(奥様と小さいお子さんも同席だった)で、

永遠の少年のようであり、すごく大人のようであり、年齢を感じさせない人だった。

「包帯クラブ」には、そんな天童さんの優しい人柄が、作品全体に、

表われているように思う。

10代、せめて、20代の時に、読みたかったなぁ。

そしたら、もうちょっと、他人に思いやりのある人生を、送れていたかもしれない。

「同じような嫌な経験をしたとしても、傷つき方は、人それぞれ。」

本当にその通りだと思う。

とても後味のいい作品。

 

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「白夜行」 著:東野圭吾

白夜行 白夜行

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お奨め度:★★★★★

1973年、質屋を経営している男・桐原洋介が、大阪の廃墟ビルで、殺された。

そして、被害者と関係があると思われた女性・西本文代の恋人が、事故で死んだ。

その後、西本文代もガス中毒で事故死する。

殺人事件の容疑者や関係者の死で、殺人事件は、ほぼ迷宮入りになりそうだった。

被害者の息子・桐原亮司と、西本文代の娘・西本雪穂は、事件当時、

小学生だったが、成長し、それぞれ、別の道を歩いていた。

しかし、彼らの周りでは、次々と不自然な事件が起き、

二人と関わる人間には、なぜか不幸な事が起きる事が多かった。。。。

東野圭吾さんの、最高傑作ではないかという評判のこの作品を、やっと読んだ。

少年・亮司と、美しい少女・雪穂の、事件後の20年に及ぶ物語が、

850ものページ数で書かれている。

読んでいる途中、ところどころにヒントがあり、この二人が、裏で接点があって、

これらの犯罪を犯しているんだろうな、という事を、読者が想像できるように

書かれているので、多分、「本当の犯人は誰か?!」という事が目的の作品では

ないんだろうなぁと、思って読み続けた。

(これで、犯人が違ったら、すっごい推理小説だなという期待もあったけど)

何件か起きる犯罪のそれぞれに、あ~なるほどね。よく考えたなぁ~。

というトリックがあって、自分の予想が当たったりすると、嬉しかったりして、

そういう楽しみもあり、読んでいて飽きなかった。

本当に隅々まで、つじつまがあっていて、気持ちいい。

この二人が主人公なのに、二人の視点や気持ちから話が書かれる事は無く、

二人をとりまく、いろんな人々の視点から書くという形で、

それが、「二人は、どんな気持ちで、なぜ、こんな冷酷な犯罪を犯し続けるのか?」

という読者の想像力をかきたてていて、さすがだなぁ~と思った。

 

 

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