「解夏(げげ)」 著:さだまさし
| 解夏 |
お奨め度:★★★★☆
ご存じ、シンガーソングライターのさだまさしさんの作品。
大沢たかおさん主演で、映画にもなっている。
表題の「解夏(げげ)」他、3作品が収録された短編集。
主人公・隆之は、徐々に視力を失っていく病に侵され、仕事を辞め、
母がいる故郷の長崎に帰る。そこへ、東京に残してきた恋人の陽子が、
後を追いかけやってくる。
視力を失っていく事への恐怖、陽子や母に迷惑をかけて生きていくしかない自分に
対する悲しみ、隆之を支えて生きていく覚悟を決めてくれた陽子、母の愛、
思い悩む隆之は、とあるお寺で出会った老人の、「解夏(げげ)」の話に、
心を救われていく・・・・。
以前、映画の「解夏(げげ)」のCMを、TVで観て、
「解夏(げげ)って何だ?へんな響き。」という印象を持った記憶があったので、
古本屋で、ふと、この本が目につき、買って、読んでみた。
さだまさしさんの曲のように、なめらかで、綺麗な文章とストーリー。
「徐々に視力を失っていく」という、重い題材なのに、
雰囲気が綺麗すぎる上に、登場人物達が、ものわかりが良く、冷静で、大人な人ばかり
なので、気持ち良く読めたんだけど、小説としては物足りないというか、
メリハリがなくて、面白みにはかけるような気がした。
でも、他の3作品は、人間模様が上手く書かれていて、さだまさしさんの
小説家としての才能にびっくりした。
全体的に、優しい人がたくさん出てきて、後味の良い本だった。
どこか、「重松清さんを彷彿させる作品達だなぁ。」と、思っていたら、
解説が、重松清さんで、びっくりした。
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