横山秀夫

「クライマーズ・ハイ」 著:横山秀夫

クライマーズ・ハイ クライマーズ・ハイ

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お奨め度:★★★★★

主人公・悠木和雅は、群馬の地方新聞社の遊軍記者。

1985年、御巣鷹山に世界最大の飛行機事故が起き、

悠木は、全権デスクを任命される。

520人の犠牲者、飛び交う情報、威圧的で保身的な上司、熱い部下、

同時期に病院に搬送された友人とその家族、自分の家族、

いろんな問題が起き、思うように事が運ばないジレンマ。

報道とは・・・・・、家族とは・・・・・。

久し振りに、読み終わった後に余韻に浸れた作品だった。

記憶の片隅にあった、1985年の日航機墜落事故を、まざまざと思い出させる。

この作品は、映画化され、主演の堤真一さんが、日本アカデミー主演男優賞に

ノミネートされた。(惜しくも、本木さんに賞は取られてしまったけど)

なので、読んでいる時、頭の中では、主人公・悠木=堤真一さんだった。

とても合っていると思う。

こんなにリアルに、新聞社の様子を表現できるという事は、著者の横山秀夫さんは、

昔、新聞記者だったに違いないと、思ったら、やっぱりそうだった。

飛び交う怒涛、時間との戦い、上司、同僚、部下との軋轢。

文章に勢いがあって、みるみる作品の世界に引き込まれてしまった。

横山秀夫さんの作品は、なんか、男臭い雰囲気が漂っている気がする。

(汗臭いとか、ヘンな意味じゃなくて・・・)

 

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「影踏み」 著:横山秀夫

影踏み 影踏み

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お奨め度:★★☆☆☆

主人公・真壁修一は、人が寝ている深夜の住宅に侵入する「ノビ師」と呼ばれる泥棒。

そして、無理心中を図った母親に、焼き殺された双子の弟「啓二」が、

修一の中に同居している。

かつて、修一には、久子という恋人がいた。

刑務所から出所した修一、修一の中の啓二、再会した久子、

修一の周りにいる闇の世界の人間達・・・・。

横山秀夫さんの作品は、今まで「半落ち」しか読んでいなかった。

「半落ち」は、私が読んだ小説の中で、直近で、一番感動し、珍しく涙した作品

だったので、他の作品も読んでみようと思った。

「影踏み」の帯に、「かつてこれほど切ない犯罪小説があっただろうか」と

書いてあったので、読んでみた。

てっきり、長編ミステリー系なのかと思ってたら、短編集のような物だった。

修一は、俗に言う「陰のある男」的な、ダークな感じ。でも、けっこうハートはいい。

という設定なんだけど、結局、一般市民の数万円のお金を盗んで、生計を立てている

ってとこで、どうしても、主人公に感情移入できなかった。

だからって、銀行強盗とかだと、「切なさ」は出なくなっちゃうんだろうけど・・・・。

私の苦手とするハードボイルドタッチだし。確かに切ない空気が全体に流れているけど、

「かつてこれほど切ない犯罪小説があっただろうか」と言うのは、褒めすぎかな。

 

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