恩田陸

「エンド・ゲーム -常野物語-」 著:恩田陸 

エンド・ゲーム エンド・ゲーム

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★★☆☆☆

「あれ」と呼んでいる謎の存在を「裏返す」か、「あれ」に「裏返される」か・・・。

主人公・時子は、「あれ」と闘い続けてきた。

さまざまな不思議な能力を持つ「常野一族」の血を受け継ぐ、父と母、その娘、時子。

父は遠い昔に失踪し、母は説明のできない眠りへと落ちて行った。

そして、時子は「洗濯屋」と呼ばれる男・火浦と出会い、

自分達家族の、忌わしい運命の秘密を、探して行く。

「光の帝国」、「蒲公英(たんぽぽ)草紙」に続く、常野物語シリーズ第3弾。

短編集だった「光の帝国」に登場した母娘の話を、長編として展開している。

一言で感想を述べるならば、「独りよがり的で、結局、よくわからなかった。」

というところ。

次から次と、空想の世界が展開され、私の中のイメージ作りとストーリーに対する

理解が、ついていけなかった。

私の理解力が足りないせいもあるが、作品中の説明不足も否めないと思う。

空想が先走っている感じ。

後半は、幾度と、どんでん返しを狙っている風でもあったけど、

さらに、訳がわからなくなって、私には苦痛だった。

 

 

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「蒲公英(たんぽぽ)草紙 -常野物語-」 著:恩田陸

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お奨め度:★★★★☆

東北のとある農村の名家・植村家は、先祖代々、彼らの集落を守る役目を担ってきた。

植村家の末娘・聡子は、生まれつき心臓が弱く、病弱で、ベッドの上で暮らしていた。

聡子の主治医の娘・峰子は、そんな聡子の話相手になる役目を負う事になった。

聡明で可愛らしい聡子様のお相手は、峰子にとって、楽しい日々だった。

ある日、植村家に、不思議な家族がやってきて、離れの「天聴館」に、

しばらく住む事になった。その家族は、奇妙な力を持っていた。

そしてまた、聡子も・・・・。

なぜ、植村家は、その奇妙な家族を、手厚く迎えなければならなかったのか?

なぜ、植村家は、自らを犠牲にしてまでも、集落を守らなければならないのか?

前回読んだ「光の帝国」と同じ、「常野」からやってきた不思議な一族を

題材にした作品。今回は、長編。

「光の帝国」にも登場した、他人の記憶や感情を、自分にインプットする(=「しまう」)

家族。

でも、この作品は、その家族に、というよりも、第2次世界大戦が始まる前の

古き良き日本の時代や風景を書くという事に、重点が置かれているような気がする。

「蒲公英(たんぽぽ)」が、聡子と峰子の楽しかった少女時代の、イメージとなっている。

物語は、歳老いた峰子の回想録という形で、語られる。

冒頭は、峰子の語り調子に慣れなくて、ちょっと読みづらいと思ったけど、

中盤からの展開には、ついつい引き込まれて、最後は、涙してしまった。

「光の帝国」を読んだ時の「せっかくの題材なんだから、長編にすれば良かったのに。」

という不完全燃焼感を、拭う事ができて、すっきりした。

 

 

 

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